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受注システムに対応するためには、生産体制の見直しも必要であった。 同社蕪ではCIM(コンピュータによる統合生産)を導入すると同時に、部品メーカーや協力工場とオンラインで結び、より柔軟な生産体制を確立した。

これにより、以前は10日単位でしかわからなかった生産計画が5日単位で算出、製造する商品の切り替えも月2回から3、4回に分け、より納期に即した生産体勢を敷いた。 これにより営業マンが納入予定日をインプットすると、5日以内の製品は倉庫に「予約」の情報が流れ、製品が確保される。
5日を超すもののうち、工場併設倉庫に在庫があるものは、その在庫が予約され、それ以外のものは生産計画のなかに盛り込まれるのである。 これらは「K」と呼ばれるコンピュータ・システムが自動的に振り分ける。
このシステム稼働で納期は100%達成まで向上したが、メリットはそれだけではない。 納期計画とおりの生産ができるようになったことで、工場倉庫から地区倉庫への定期便に対する製品の積載率が、以前の70%前後から90%に上昇。
それにともない物流経費が10%以上削減できたのである。 製品やサービスは突き詰めていくと、2つのタイプに分類できる。
ひとつは独創性で圧倒的な競争力を持つ製品と、それ以外の製品だ。 後者で競争力を維持するためには、マーケット・インの発想に基づいたスピード経営の確立が必要不可欠になる。

マーケットの意見をいかに早く吸い上げ、それを製品化するかが競争のもっとも重要なポイントになるからだ。 それに対して前者ではスピード経営にそれほどの必要性はない。
というのも、ライバル製品はないからだ。 ここで必要なのはマーケット・インではなく、プロダクト・アウトの発想。
これは一見、顧客第一主義と矛盾するようだが、そうではない。 マーケット・インの発想は確かに必要だが、それだけでは競争力をあげることはできない。
マーケット・イン型の製品は一歩間違えると、マーケットに迎合しかねない。 そうなると独創的な製品が開発できない。
独創性はメーカーや技術者、開発者の発想がなければ生まれない。 技術を知らなければ、発想すること自体不可能だからだ。
世界のメーカーから経営のモデルとされているTは、こうしたプロダクト・アウトにこだわり続けることで成長を続けている。 同社は全世界に7万人の社員を擁し、売上高135億ドルをあげる巨大企業。

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